新型マツダロードスター、あの人馬一体イズムは継承されているか?
6月に発売が予定されている新型マツダロードスターのプロトタイプの試乗会が行われたようです。
とは言っても、当然ながら一般の人向けの試乗会とかではなく、ジャーナリスト向けの試乗会ですね。
毎度おなじみの、発売直近の新型車を一足先にジャーナリストの連中に試乗させて、しっかり宣伝してもらおうという趣旨のイベントですが、時にこのイベントが逆効果になったりする事もあるようで。
特に特定の自動車メーカーを嫌う自動車評論家とかは、ここぞとばかりに新型車のあらさがしをして、酷評しますからね。
マツダでいえば、先日お亡くなりになられた、自動車評論家の重鎮ともいうべきあのお方にめっちゃ嫌われていたのは有名な話。
そういった意味では、この新型ロードスターのプロトタイプの、ジャーナリスト向けの試乗タイミングが今で良かったかなと。
初代ロードスターは確かに人馬一体な車だった
それはまあさておいて、今回発売される新型ロードスター、初代から4代目ととなるわけですが、初代のロードスターを私も持っていました。
マツダロードスターではなく、ユーノスロードスターだった時ですが、モスグリーンのボディーカラー+タンの本革シートの、Vスペシャルですね。
当時はまだデジカメも無かった頃なので、愛車の写真と言えば全部フィルム撮影でしたね。
その当時の貴重な(?)Xスペシャルの写真です。^^
フィルム写真をスキャナで読み込んでみました。ハンドルの切り方が逆なら良かったのに。。
この初代ロードスターのハンドルを始めて握った時、マツダが、当時のロードスターの主査をされていた平井さんが目指していた、人馬一体とはこういうものなのか!という事を思い知らされました。
あの初めて初代ロードスターで峠をかけぬけた時の感動は今でも忘れていません。
まさに”ライトウェイトスポーツ”の極みで、ドライバーの意のままに操れるクイックなハンドルは、本当に自分が運転が上手くなったと錯覚するほどでしたね。
ただ、限界域ではトリッキーな動きを示すじゃじゃ馬なところも持っていて、特にドリフトからの立ち上がり時にはハンドルの揺り戻しが結構凄くて(サスのせいではない)、繊細なアクセルワークとハンドリングが要求される、そこそこのドラテクがないと操り切れなかったのが印象的でした。
こんな感じで、しょっちゅうジムカーナ大会とかに参加して、テクを磨く精進をしていました^^
世界的にも大ヒットして、量産オープンカーとしてはおそらくこれから先どんな車も打ち破る事が出来ない数々の記録を残した名車でした。
当時の主査の平井さんが、「6年間はモデルチェンジをしない」と公言されていたのが印象に残っています。
方向性が大ブレ。。ライトウエイトスポーツの意義を問われた2代目
そんなロードスターも、マツダの経営不振と共にユーノスチャンネルが廃止され、マツダロードスターとして1998年に2代目に引き継がれました。
2代目ではボディの全幅が拡大され、車重も1トンを超える車となってしまい、初代のコンパクトな、ライトウエイトスポーツのイメージは失われてしまい、その皺寄せともいえる軽量化の名目で、愛嬌のあったリトラクタブルヘッドライトは廃止され、固定式のヘッドライトに変更されました。
デザインものっぺりした感じが強くなり、この2代目は初代で平井主査が貫き通した人馬一体感も薄れてしまいました。
実際に走行すると、スポーツカーとしての性能は初代を遥かに上回る完成度の高さで、やや重い感じはするけど人馬一体なハンドリングはさらに洗練されている車でした。
ただ、本来初代でロードスターが目指したかったものからは、だんだんとかけ離れていっているような気がしました。
機能としては優れているけど、感性としての完成度は低い。
そんな感じの車になってしまったロードスターは、どこに進みたいのかその方向が大ブレで定まっていないような車に思えて仕方ありませんでした。
その次に登場した3代目はさらに大きく、3ナンバーサイズになってエンジンも2000ccとなってしまいましたが、デザイン的にはコンパクトな固まり感を持った、初代に回帰したような感じですね。
4代目ロードスターで、機能と感性の人馬一体は復活したか?
そして登場した4代目ロードスター。
デザイン的には、今のマツダのデザインの延長上をイメージしていた私には、かなりのサプライズでした。
間違いなくあの顔でくると思っていましたからね。
まあまったくそのテーマを引き継いでいない訳ではないようですが、全体のフォルムとしては、誰にも似ていない、マツダらしさを表現しているかなと。
で、肝心の人馬一体はどうか?
モータージャーナリストの鈴木ケンイチさんが試乗したコメントでは、
まず、最も重要なのは、ロードスターらしさである“人馬一体感”があるかどうかだ。しかし、その疑問・不安は杞憂であった。適正なドライビングポジションや視界の良さも手伝って、クルマは面白いようにドライバーの意思通りに動く。そのうちにクルマを操作しているのではなく、自分自身が走っているような気分になってくる。しかも、運動能力がとびきりあがった状態だ。これこそが、歴代ロードスターがファンを集めてきた魅力。NDロードスターの走りは、間違いなく過去のロードスターの延長にあるものであった。
ということなので、初代ロードスターで実現された”機能と感性の人馬一体”復活を望むファンには6月の発売が待ち遠しいですね。
ハイブリッドやEV、FCVと、どんどん車が面白みを失っていく中で、こういった車本来の楽しさを味わうことのできる車を、世界最高峰のSKYACTIV技術をベースに作ってくれる、マツダはやっぱり凄いですね!
さすがZoomZoomがブレないだけある。
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